あれから3年。 − 雨で試合が流れても球出し練習をした男の話。

 

Everything is practice.

 

 

 

- Pele (ペレ) -

 

 

すべては練習のなかにある。

 

 

少年老い易く学成り難し

 

覚えてますか?

 

球出し練習が大好きな、あの選手。

 

イシカワクンと同じく、神奈川県のほうの出身で、会社の実業団に参加中。

 

ショータ君です(丸3年)

 

3年前に雨で試合が流れた日に、たまたま夕方コートが余っていたので、

 

来るかと聞いたら、

 

「ちょうど練習したいところだ」

 

というので、

 

じゃあ来い

 

と言ったら、

 

「コートと時間を教えてください。」

 

というので、

 

上沼田東公園18時〜21時

 

という情報を送信した。

 

当時の理事長は、体調が良くない上に練習のしすぎで疲れており、雨が上がって週に4回〜5回の球出し練習がマジできつかった。

 

なので、ぐったり昼寝をしながら、ショータクンにメールをし、コートの名前と時間を送信したあと、時間ギリギリまで寝てしまった。

 

ハードコートだということを伝え忘れていたが、ショータクンは、しっかり、ハードコート用のシューズを持ってきましたと言った。

 

「僕ハードコートが好きなんです。」

 

と言った。

 

「自分で調べて来ました!」

 

と言った。

 

「僕、球出し練習が大好きなんです!」

 

と言った。

 

「球出し練習をやると、ショットの精度が上がるんですよ!」

 

と言った。

 

「相手に気を使わない球出し練習が大好きなんです!」

 

と言った。

 

「社会人のサークルで、本格的な球出し練習なんて、競技志向で珍しいですね。」

 

と言った。

 

エアケイが、

 

「球出し練習をやらないと理事長が参加できない。」

 

と言った。

 

私は、

 

「球出し練習の相手を募集したら、体育会とJOPしか来なくて困っている。」

 

と言った。

 

「体育会とJOP相手にラリーやゲームができないから、私はトップスピンでは球出し練習を頑張っている。」

 

そういう話をした。

 

「なぜか参加希望に強い男が立て続けに来て、一緒に球出し練習をするだけではなく、私に対して厳しい球出しをしてくる。」

 

ラリーやゲームができないばかりでなく、サークルの練習がハードになって困っているという話をした。

 

「いい人たちなんだけどね、普通のレベルの人が来ない。」

 

そう、説明をした。

 

ショータクンは、

 

「中途半端なヤツは球出し練習やりたがらないですもん。」

 

と言った。

 

「僕は先輩と二人で頑張って、実業団4部に上がりたいんです。」

 

と言った。

 

(実業団のルールとして、二人頑張れば、シングルス1とシングルス2が組んでダブルスに出ることが許可されているからだ。)

 

「ホームページ見ました。」

 

と言った。

 

「僕も上達が遅かったんですよ。」

 

と言った。

 

「最初は、拾うしか勝つ手段がないです。」

 

と言った。

 

「中1でテニス部に入り、強豪校で友達が強かったので、足で稼いで拾うテニスをしているうちに足が太くなりました。」

 

と言った。

 

「僕テニス始めたとき、すごく練習したんですよ。」

 

と言った。

 

「ホームページ見ました」どころか、読み込んでフィードバックだ。

 

優秀だ。

 

なので、

 

よく憶えている。

 

Everything is practice.

 

 

 

自分で調べて、準備をして来た。

 

後にも先にも、初参加時にまったく手がかからなかったのは、

 

イシカワクンとショータクンと伊藤くんぐらいである。

 

営業とか企画部門で対外折衝に慣れていたんだろうか?

 

事務的に手がかからなかっただけあり、イシカワクンもショータクンも伊藤くんも、まだサークルに参加している。

 

「ちょっと行ってなかったら行きにくくなった。連絡しにくくなった。」

 

とか、なってもアレだし、球出し練習難民になってもアレだしな。

 

「社会人2年目になり、気軽に球出し練習に誘える友達もいなくなって…」

 

3年前、ショータクンは、そう言った。

 

だいたいの選手が、その動機である。

 

気軽に球出し練習に誘える友達いないなんて、お気の毒。

 

なので、理事長として、

 

本人たちが好きそうなイベントには声をかけるわけだ。

 

来ない。

 

が、

 

「引き続きお願いします」

 

と、

 

彼らは決まって、そうメールの末尾を結ぶのである。

 

またタイミングが、来るんだろうか?

 

YouTubeの影響か、スリンガーの影響か、球出し練習が流行っているみたいで、この頃よく問い合わせを受ける。

 

「一定の効果はあると思います。」

 

と、

 

理事長として、回答する。

 

①生きたい ②知りたい ③仲間になりたい。

 

人間の生存本能だというので、なんとなくつながっているテニス仲間の輪である。

 

そんななかでも、

 

ものすごく順調なショータクンは出世頭で、

 

びっくりしないでくださいね

 

今年は、初の、2部でプレーします!

 

東京都実業団2部、って、価値が違う。

 

ルールも違う。

 

テニスも違う。

 

地味に練習を続けて、地味に上がったという一つの例です。

 

始めるのが遅くて、体も小さくて、上達も遅かったそうです。

 

仲良し球出し練習メンバーのうちの一人です。

 

応援よろしくお願いしたいです!

 

ショータクンの入れ替え戦があったら、応援に行きたいな。

 

3部、ぜんぶ勝ったんだもんね。

 

いろんなこと思い出しちゃって、泣けてきた。。。

 

1部と2部の入れ替え戦がYouTubeに上がっていました。

 

さわやかだ。

 

 

 

雨で試合が流れても部活! 王様の耳はロバの耳 「中途半端なやつはやりたがらない。」練習動画

 

 

雨で試合が流れても部活! シングルス練習動画