さっきエアケイが、犬の散歩で川べりの道を歩いていると、リバーサイドの駐車場で、引っ越し真っ最中のヤマカワクンに会ったそうだ。
「引っ越す前に時間があったらテニスしようよ。」
そういう話をしたそうだ。
社会人テニスサークルで長く活動して行る秘訣って、なんだろうなぁ。と、考えた。
ヤマカワクンが抜けてしまうと、原田を除いてテニス稼働中のメンバーの中では、イシカワクンが古株になる。
いちばん長いのが
①体育会太郎(2016.5月〜)で、次が
②イシカワクン(2017.9月〜)、その次が
③ツカダクン(2017.10月〜)、それから
④ハセベクン(2017.11ガ〜)、という順番になる。
イシカワクンは週末には大学の後輩とテニスしたりでトップスピンには元々、平日しか来てなかったから、一昨年、派手に返り咲いた時に、他のメンバーと面識がなかったことに気づいて、私は、ちょっと驚いた思い出がある。
考えてみると、平日に練習相手の選手が足りないから、平日ナイター来れる人という条件付きで人を、募集していたからだ。
当時はまだレベルが今より二段階ぐらい低めで、
「これから社会人テニス始めます。環境を探してます。」
ってな段階だった。
でも自宅が近いわけじゃないから通いやすいコートではないので、試合には誘うけど、普段の練習は無理でしょう〜、と、何度かイシカワクンには話をした記憶があるが、
なんだかんだで、イシカワクンてきにはエアケイにテニスを続けさせたいということで、エアケイ引退宣言→イシカワクン久しぶりに来る、というような状況が続いていた。
エアケイはオジサンとテニスをすることにして一般は引退すると宣言した夏があったが、
イシカワクンが、
「どうしてもかっつんさんには一般でのプレーを辞めてほしくない。」
っていうので、
引退宣言、オジサン宣言を撤回し、今に至る。
一昨年ぐらいに転職したとかで、テニス難民になりかけたイシカワクンが、わざわざ谷塚のコートまで来て、駅から遠くて大変でしたが、何度か通って大会でも勝って、返り咲きMVPでしたわ。
このように、返り咲きMVPが去年は体育会太郎さんで、本当に派手に返り咲いて感動した。
「人が、古巣のように帰って来るテニスサークル」
エアケイも、すっかりオジサンなわけで、いつまでも若者たちとテニスしていて、何か、得るものがあるのだろうか精神的に?
そろそろ同年代でテニスやりたいんだよなと思って、ゆきさんに相談すると、あっさりよしまささんが派遣されるって話がついた。
若者より動けて、若者より上手いオジサン。
本当ですぜ。
これでイシカワクンも文句ないだろうと、理事長は、思っている。
すごいなぁ。テニスサークル。
辞めなくて良かった。
落としどころがよしまささんという、超ハイレベルの、さらに上を行くハイレベル。
これで菊地選手も文句ないだろうと、いくらでも人数を用立ててダブルスもできるよと、気持ち良くまとまった。
人を集めるのは大変だな。
この2月、理事長の3年ぶりの女子シングルスオープン大会の練習を、おばさん同士で週2回、がっつり練習していたわけですが、おばさんテニスと言っても、ゆきさんがやっている内容が、そのへんの若者テニスより、ずっと上を行っている。
経験の違いを見せつけられた。
これでイシカワクンも文句ないだろう。
理事長がテニスの女友だちと、テニスをしないで、お茶ばかりしていると半ば呆れられていたが、
やるときはやる。
女だから、ずっと喋っているわりに、内容が役立つという評判だ。
ずっと、喋っていることが、長続きの秘訣なのかも。
私の住んでいる地域にも、親達が集まり運営している多くのスポーツサークルがあります。ママさんバレー、テニスサークル、バドミントンサークル、サッカーサークルなど、様々です。
実は、これらのサークルを継続的に見ていて、ひとつ気づいたことがあります。
それは、「メンバーの入れ替わりが激しく、次第に活動が不活発になっていくサークル」と、「メンバーが固定化、あるいは少しずつ増えていきながら、継続しているサークル」に分かれるということです。
前者は、どちらかというと、試合に勝つことを目指して、かなり気合いの入っているサークルに多いようです。
私は、このようなサークルを“体育会系サークル”と呼んでいます。テニスサークルであれば、“体育会系テニスサークル”ということです。
これに対して後者は、試合に勝つ云々より、「テニスを始める前に、まずはおしゃべりタイム」というノリで、コミュニケーションを優先しているサークルが多いように感じます。
私は、これを“お茶サークル”と呼んでいます。テニスであれば、“お茶テニスサークル”ということです。
どうも、体育会系テニスより、お茶テニスの方が、メンバーが安定化し継続率が高いようです。
では、何故、このような現象が起きるのでしょうか。今回は、このことについてDeep Thinkingしてみたいと思います。
どちらのサークルも、始まりは、テニスが主目的であり、おしゃべりやお茶、宴会は副次的な位置づけだったと思います。
ところが、お茶テニスは、いつの間にか、副次目的が主目的化してきたものと思われます。
実は、この副次的目的の方が、万民に共通する本質的欲求なのです。そのため、お茶テニスは、メンバーが安定化し、継続率が高くなると考えられます。
ところが、不思議なことに、スポーツという目的を取り外して、お茶するだけの会合にすると、長続きしません。何故か、お茶とおしゃべりだけでは飽きてしまうのです。
主目的と副次的目的との重みが変化し、バランスを取りながら運営されていくということが、継続性のポイントなのかもしれません。
次回は、このことをビジネスの場面に当てはめて、考えてみたいと思います。
前回は、テニスサークルを題材にして、“体育会系テニス”より“お茶テニス”の方が長続きする傾向にあるということと、その理由について考察しました。
今回は、これをビジネスの場に置き換えて考察してみたいと思います。
千葉県にあるエステサロンが、エステシャンの募集広告を出していたのですが、その広告には、「当店は、施術をしながらお客様と会話をしていただくことが特徴のサロンです」というようなことが書かれていました。話を聞くと、身体のことだけでなく、家庭のことや仕事のことなどの話をして、それを楽しむ顧客が非常に多く、そのため、募集にあたっても、楽しく会話のできるエステシャンという条件をつけて採用したいということでした。
あるいは、トールペイント(生活用品に水性絵の具で絵を書く新しいアート形式)の教室を開いている先生がいるのですが、その方の教室は非常に人が集まっています。その最大の理由は、その先生が風水にとても詳しいためです。
教室に来る人は、トールペイントより、次第に先生に相談に来ることが目的化しており、また、その相談を聞いている人達は、聞きながら自分の行動を変えていくヒントを得ていくなど、大変刺激を受け楽しいようです。
これらの例から分かるように、特に顧客との接点を持つサービス業においては、提供するサービスの主たる機能、たとえば、エステによる痩身効果やトールペイントの上達などは当然大切なのですが、しかし、継続して通う動機は、主たる機能ではなく、会話や生活を潤すちょっとした情報入手や情報交換など副次的目的にあるのです。
サービス事業の企画を検討する場合、主たる機能による顧客価値や競争優位を考えてしまいがちですが、それだけではなく、副次的な目的にも焦点を当て、欲求の本質を検討してみることも重要なことかもしれません。
最後に個人経営のエステサロンの例をもうひとつご紹介します。
そのお店のオーナー兼エステシャンは、韓流ドラマの大ファンであり、ドラマについて語り出すと止まらないほど語ることができます。実は、韓流ドラマのファンには、ドラマについて語ることが好きな人達が非常に多く、集まると語り合っています。
従って、このオーナー兼エステシャンは、施術しながら韓流ドラマについて顧客と語り合うのです。語り合った顧客は、施術を終えて帰る時には、「少しはきれいになったかしら。」と言うのではなく、「ああ、楽しかった。また、お願いします。」と言って帰るのです。
「また何をお願いしたい」のかは、言うまでもないことでしょう。
※引用元は以下
第19回(2007.10.24) 「長続きするテニスサークルの秘密とは? その1」 │ LEADING INNOVATION CO., LTD