Every mistake is a stepping stone towards success.

『・「失敗は成功のもと」ということばを、たいていの人は認めています。

「そうなんだよ、失敗は成功のもとだよ」と言います。励ますように言います。強く言います。しかし、積極的に失敗をしようとはしません。失敗をしようとして失敗するのは、あんまり意味がないからなのだと思われます。でも、ほんとうに「失敗は成功のもと」ということを、ほんとうにほんとうに信じているのなら、失敗をすればするほど成功に近づくのだから、失敗することがわかっていて、あえて失敗することでも、やってもいいのではないでしょうか。たまにでいいからさ、です。』

 


『しかし、そういう自分自身も、失敗をしようとしません。失敗してしまったという結果については、「いっぱい失敗しなきゃ、成功はないよ」なんて、慰めるような調子で言っていました。でも、いまは慰めるような言い方ではありません。ほんとうに失敗は役に立つので、その経験は財産の一部だという認識があるからです。』
『どういうことかというと、「失敗のなかには、成功と失敗が混じっている」から。ぜんぶ、なにもかも、まるまる失敗というのはなくて、結果的に失敗したもののなかに、次のなにかにつながるような道や関係ができていたり、途中までのところに発見があったり、再びそれを続けるための実力(技量)がついていたり、けっこう、求めようとしても得にくいような「いいこと」が入っている。』

 

『この「失敗で得たもの」を持っている人やチームと、そういうものを持っていない新しい人たちとでは、その先の昇るべき道のりがまったくちがいます。

 

「失敗は成功のもと」を根源的に言い換えると、「成功は失敗のひとつ」ということかもしれません。10の失敗のなかに、1つ「成功」と呼ばれる失敗がある。その1つが、めしのタネ。

失敗できる豊かさを運よく持ちあわせるために失敗しよう。』